放射線科は、病院理念のもと下記の理念を掲げます。
私たちは、画像診断に関わる専門職として医療被曝の低減に努め、
高度で良質な画像の提供ならび安全な検査の遂行に尽力いたします。
①明るく・楽しく・支え合える職場環境
②専門職としての自覚
③研究や学会・勉強会への積極的な参加
③チーム医療への貢献
④地域医療への貢献
⑤医療人としての教育・人材育成
放射線科は主に放射線を利用した各種機器を使用して検査を行っています。
適切な撮像を行い、安全で、診断・治療方針決定に役立つ検査を行うように心がけています。
放射線科医は常勤1名、非常勤1名が勤務しており、院内各科からの依頼を受けて読影レポートを作成しています。
CTについては他院からの委託検査も行っています。
主な経歴:千葉大学卒、専門分野:画像診断
資格:医学博士、日本医学放射線学会専門医
画像診断医2名
放射線技師23名
クラーク3名
磁気共鳴専門技術者 | 2名 |
---|---|
CT認定技師 | 2名 |
検診マンモグラフィ-認定技師 | 7名 |
ピンクリボンアドバイザー | 1名 |
肺がんCT認定技師 | 1名 |
Ai認定放射線技師 | 1名 |
放射線取扱主任者 第1種 | 4名 |
放射線治療専門放射線技師 | 1名 |
医学物理士 | 1名 |
胃がんⅩ線検診技術部門B資格検定 | 1名 |
救急医療・一般診療・地域支援・予防医学など
X(エックス)線単純撮影検査(レントゲン撮影ともいわれます)は、放射線画像診断において最も一般的な検査で、胸部、腹部、全身の骨、軟部等のX線撮影を行います。放射線を利用した検査の中で最も基本となる検査で、臓器や骨の情報を短時間で得る事ができ、救急撮影にも適しています。当院は、単純撮影検査室を3部屋保有し、最新型のフラットパネルディテクタを備えており、高画質、低線量化、検査時間の短縮といった利点を有しています。
パノラマ撮影は、歯や顎の骨を1枚の写真の中に横一列に描出することが出来ます。撮影時は機械が顔の周りを回りながら撮影を行いますので、頭や口を動かさないようにお願いします。
骨塩定量は、骨の密度を測定することで骨粗しょう症などの診断、経過観察や治療効果の評価に用いられます。
当院で行っているDXA法は、二種類のエネルギーレベルのX線の透過率の差を利用し骨量を測定する方法です。
測定部位は主に腰椎・大腿骨・前腕です。検査は基本的に仰向けで15分ほど寝ていただきます。検査内容によって横向きで行う場合があります。
マンモグラフィとは、乳房専用のX線撮影のことです。乳がんの初期症状である微細な石灰化や、セルフチェックではわかりにくい小さなしこりなどを検出することができます。当院では3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)が可能なデジタルマンモグラフィ装置を導入しています。
撮影は女性技師が担当しています。検査時間は約15分です。
乳房を2枚の板で圧迫しながら撮影します。痛みの感じ方には個人差がありますので、人によっては少し痛いかもしれません。しかし、圧迫することにより、より少ないX線の量で乳房の中が鮮明にみえ、小さな病変を見つけることができます。
通常のマンモグラフィは1枚の画像に全ての乳腺を重ねて写し込む、レントゲン写真のような画像です。3Dマンモグラフィは複数の方向から撮影したマンモグラフィのデータを使って、3次元的に再構成することにより、乳房の厚みに対して1 mmにスライスしたCTのような断面の画像を作ることができます。
乳腺の多い方では判定が困難になることがあった今までのマンモグラフィ(2D)に比べ、3Dマンモグラフィでは、乳腺に隠れている乳がんなどが更に発見しやすくなります。
また、マンモグラフィでは乳腺の重なりが病変のように見えてしまうことがあるのですが、3Dマンモグラフィで乳腺を分離できるため無駄な再検査を少なくできます。
通常の2D撮影においてもマンモグラフィにおける「医療被ばくガイドライン(低減目標値)」の2.4 mGyを半分近く下回る低線量で撮影が可能です。更に通常のマンモグラフィに加えて3Dマンモグラフィを追加しても2.4 mGyを下回る低被ばくで検査できます。
X線を用いて透視(リアルタイムで画像を確認すること)や撮影を行うことができます。リアルタイムで体の中を見ることができるという利点を活かし、消化器・呼吸器・整形外科泌尿器科等、様々な検査・処置を行っています。また造影剤を用いて臓器の位置・形・病態などを確認することができます。当院では2台の装置を使用しています。
バリウムと発泡剤という胃を膨らませる薬を用いて観察していく検査です。体を検査台の上で回転させ胃の壁全体にバリウムを付着させ撮影していきます。
肛門から管を入れてバリウムを入れてさらに空気を入れて膨らませながら大腸を観察します。上部消化管同様、体を回転させながら観察していきます
脊髄に造影剤を注入して脊髄を観察していく検査です。頸椎・腰椎の椎間板ヘルニア、脊椎すべり症、脊椎管狭窄症などに有用です。ミエログラフィ後にCTも撮影します。
膵疾患・胆道疾患の検査です。採石やステント挿入などそのまま治療も行います。
リアルタイムで画像を見ながら骨折や脱臼の治療を行います。
上記のように様々な検査が行われています。検査内容によっては食事制限等、前処置が伴う検査も少なくありません。検査の予約がされた時にスタッフから詳しい説明があると思いますが、少しでも不安を感じたりご不明な点がありましたらお気軽に放射線科受付にお申し出ください。
CTとはComputed Tomography:コンピュータ断層撮影法の略でX線を360度から照射して体内を透過したX線量をコンピュータで処理することによって人体を輪切り表示にした画像が得られる検査です。
画像処理を行うことにより断面像や立体的な画像(3D画像)を得ることが可能です。
当院は256列CT1台と80列CT1台を有しております。
ヨード造影剤を使用しないで検査する単純CT検査とヨード造影剤を静脈より注入しながら撮影する造影CT検査があります。
検査部位や目的によっては、造影剤を使うことでより濃淡のついた画像となり、病変部、臓器、血管の状態をより明瞭に描出することができます。
CT検査における造影剤の注入時どなたにもほぼ熱感や疼痛が起こります。副作用の頻度は、軽症なものを含めて約3%といわれています。
軽度なものはくしゃみ、咳など吐き気・かゆみ・発疹・動悸、ごくまれに冷や汗、血圧低下、胸が苦しくなる、呼吸困難などの重い副作用が起こることがあります。
注入中あるいは注入直後に発生する場合(即時性副作用)と、注入後数時間から数日経ってから発生する場合(遅発性副作用)があります。
数日後に頭痛、吐き気、かゆみ、蕁麻疹などの遅発性副作用の症状がありましたら、当院にご連絡ください。
MRI(Magnetic Resonance Imaging)は強力な磁場の力を利用し,様々な角度から体の断面を撮像することができる装置です。
放射線科における検査でありながらX線は使用しておりません。よって被爆の心配もなく人体に影響の少ない検査です。
当院では3.0Tと 1.5Tの2台のMRI装置が稼働しています。
① MR装置の寝台に仰向け(乳腺MRIはうつ伏せ)になっていただき、検査を始めます。
② 患者様は寝台ごと装置内部の狭い筒状空間に入っていきます。(痛みは伴いません。)
③ 検査中は装置から大きな音が発生します。(不快に感じられると思いますが、装置の特性であるためご了承下さい。)
④ 検査内容により心電図の装着、息止め撮影などが必要になる場合があります。
検査時間はおおよそ30分です。(検査内容により前後する場合があります。)
MRIは脳の実質から手足の関節や軟骨、脊椎や脊髄まで幅広く撮ることができます。
画像の特徴は、組織軟部コントラストに優れることです。これは体の内部が見やすいという事であり、主に脳梗塞や椎間板ヘルニア、椎体圧迫骨折などを描出することが可能です。また、造影剤を用いて微細な病変を検出することも可能です。
その他に、脳血流分布画像(ASL撮像)や全身拡散強調画像(DWIBS)などの特殊検査も行っています。
MRIは被爆の心配が無く安全な検査だということはお話をしましたが、最近は造影剤を用いることなく様々な部位の血管の形態や血流の情報を得ることができるようになりました。
通常、造影剤を用いると綺麗な画像を撮ることができるのですが、吐き気や頭痛などの副作用が一定の頻度で生じることが知られています。また、重篤な例ではアナフィラキシーショックや造影剤腎症、腎性全身性線維症といった副作用もあります。
上記のような不安を解消できるのが造影剤不使用のMRA(非造影MRA)であり、当院では多くの非造影MRA検査を行っています。
ここに示す画像は全て造影剤を用いずに撮像されたものです。
X線も造影剤も用いないので、定期的な経過観察にも適しています。
血管造影検査は、1~2 mm径程のカテーテルと呼ばれる細い管を脚の付け根や手首、肘などの血管から目的の場所まで到達させ、造影剤を注入して血管の形態や血流を観察します。
当院では血管撮影装置は、シングルプレーンと多目的用バイプレーンの2台の装置があり、撮影した画像を迅速に確認できるフラットパネルディテクタを搭載しております。血管を平面で撮影するだけでなく、3D撮影も行います。
通常の予約検査、治療に加えて、24時間体制での緊急カテーテル検査・治療も行っております。
冠動脈造影、右心カテーテル、冠動脈狭窄病変に対するカテーテルによる治療(PCI)、アブレーション治療など。
→肝動脈塞栓術(TAE,TACE)、肺動静脈廔コイル塞栓術、ステントグラフト(TEVAR、EVAR)など。
脳血管造影検査(もやもや病術前検査、フォローアップ等)、脳動脈瘤に対するコイル塞栓術、内頚動脈狭窄症に対する頸動脈ステント留置術など。
下肢閉塞性動脈硬化症(ASO)に対する血管内治療EVTなど。
RI検査(Radio Isotope(ラジオアイソトープ))は核医学検査やアイソトープ検査とも呼ばれています。微量の放射線を出す医薬品(放射性医薬品)を体内に投与(注射・吸入等)して、臓器や病変に取り込まれた放射性医薬品から放出される放射線を特殊なカメラで画像化する検査です。
検査で用いられる放射性医薬品による被ばくは人体に害を及ぼす量ではありません。また、薬による大きな副作用もほぼありません。安心して検査を受けていただけます。
撮影に要する時間は30分から75分程度と長めですが、痛みを伴うことはほとんどありません。
装置は2検出器型のSPECT-CT装置です。
寝台が動くことで全身の撮影ができます。
また、カメラが回転することで輪切り(断層画像)の画像の撮影も可能です。
骨シンチグラフィ(「こつシンチ」と呼ばれています。)、脳血流シンチグラフィ、心筋血流シンチグラフィ、心筋MIBGシンチグラフィ、ダットスキャン、レノグラム、RI内用療法(ゾーフィゴ静注)etc…
全身の検査です。
骨の代謝や反応が盛んなところに集積するので、骨の腫瘍や骨の炎症、骨折の診断などの目的で行われる検査です。
脳のどの部分の血流が低下、上昇していくか画像から知ることができ、脳血管の病気の重症度を調べる、認知症の原因を診断する目的で行われる検査です。
心臓の筋肉のどの部分の血流が低下しているか画像から知ることができ、心筋梗塞や狭心症、心不全、心筋炎などを診断するために行われる検査です。
食べ物・飲み物の制限等、前処置が必要な検査があります。詳細は検査予約表に記載しています。ご確認ください。
妊娠中や妊娠の可能性のある方は検査予約時にお申し出ください。
検査当日は、患者さんごとに放射線医薬品を準備しています。キャンセルは前日までにお願いします。
診療受付時間 8:30~11:30
(土・日・祝祭日・年末年始を除く)
千葉県済生会習志野病院 〒275-8580 習志野市泉町1-1-1 TEL:047-473-1281(代表)
交通アクセスはこちら
※間違い電話が大変多くなっております。お掛け間違いのないようにお気をつけ下さい。