はじめに
TKA手術成功の秘訣として、
①正確な人工関節インプラントの設置
②適切な下肢アライメントの獲得(O脚やX脚の矯正)
③患者さん一人ひとりに合わせた軟部組織(筋、腱、靭帯など)
バランス調整が重要とされます。
一方で、これらは医師の経験や感覚に頼る面も大きいとされますが、ROSA Knee Systemでは、この感覚による部分が正に医師の片腕として支援され、より精度の高い手術が可能となります。
システム構造
本体は、コンピューターが内蔵され、6軸方向に可動するロボットアームユニットと赤外線光学カメラを有するオプティカルユニットから成ります。(図1)
特徴
ロボテックテクノロジーによる0.5 ㎜、0.5°単位での正確な骨切りで、先述した①、②が達成されます。また、術中に軟部組織バランスが数値化されるため、適切な調整が可能となり、③が獲得されます。(図1)

正確な骨切り、適切な軟部バランス調整を支援
- ・骨切りの位置にロボットアームが誘導
- ・アーム先端のガイド越しに骨切りが可能
- ・0.5mm、0.5°単位での調整
利点
従来の手術方法に比べ、膝可動域や歩行の回復が早まり、さらに人工関節の耐久性向上が期待されています。
適応疾患
変形性膝関節症、膝骨壊死症、関節リウマチ等が挙げられます。
保険適応
2020年4月よりROSA(ロザ)Knee Systemでの手術は保険適応となっています。
患者様へ
膝関節の変形が進行し、保存療法(お薬や注射、リハビリ等)により痛みや歩行困難が改善しない場合は、手術療法が検討されます。特に、TKA手術は除痛効果に優れ、さらにROSA Knee Systemを用いることで、より精度の高い安定した手術が可能となります。尚、その適応に関しましては医師の診察が必要となりますため、当院にお問合せ下さい。
ROSA Knee Systemを用いた手術の様子